自費でデイサービスに通うことはできる?費用・利用方法・メリットと注意点を解説

デイサービスは介護保険を利用して通うイメージが強いですが、「要介護認定を受けていないけれど利用したい」「介護保険の限度額を超えてしまった」という場合には、自費(全額自己負担)でデイサービスを利用する選択肢もあります。
本記事では、自費でデイサービスに通うことができるのか、その費用相場、利用までの流れ、メリットや注意点について詳しく解説します。
介護保険をまだ申請していない方や、制度外の利用を検討しているご家族にも役立つ内容です。
デイサービスは自費で利用できるのか?
結論から言えば、デイサービスは介護保険を使わずに自費で利用することが可能です。
自費利用ができるケース
- 要介護認定を受けていないが、日中の見守りや食事提供を受けたい
- 要支援・要介護度が軽く、介護保険サービスだけでは足りない
- 介護保険の支給限度額を超えた分を追加で利用したい
- 医療的ケアなど、保険外サービスを組み合わせたい
介護保険が適用されるサービスはあくまで「認定を受けた範囲」であり、それ以外は自費対応になります。
自費デイサービスの費用相場
介護保険利用時との違い
介護保険を利用した場合、1割~3割の自己負担で済みます。
一方、自費で通う場合は 全額自己負担 となるため、料金は事業所ごとに大きく異なります。
自費利用の料金例
- 半日利用(3~4時間程度):3,000円〜6,000円
- 1日利用(6~8時間程度):5,000円〜10,000円
- 入浴加算や食事代:500円〜1,000円程度追加
※送迎やレクリエーションは基本料金に含まれることが多いですが、事業所によってはオプションになる場合もあります。
介護保険利用との比較
例えば、介護保険を使って要介護1の方が7〜8時間デイサービスを利用した場合、自己負担はおおよそ 700円〜1,000円前後。
同じサービスを自費で利用すると 5,000円前後 になるため、費用差はかなり大きいといえます。
自費でデイサービスを利用するメリット
介護保険の制限を受けない
介護保険では、要介護度に応じて支給限度額(月あたりの利用できる上限)が決まっています。自費利用であれば、この制限を気にせず必要な回数だけ通えます。
柔軟なサービスが受けられる
自費デイサービスの中には、保険ではカバーできないサービスを提供しているところもあります。
例:個別リハビリ、認知症専門プログラム、延長利用、夜間対応など。
要介護認定がなくても利用できる
「介護認定を受けるほどではないが、見守りが必要」「一人で過ごすのが不安」という方でも利用可能です。家族のレスパイトケア(休養)としても有効です。
自費デイサービスのデメリット・注意点
費用負担が大きい
介護保険を使った場合に比べて数倍の費用がかかります。毎日利用すると月額10万円以上になることもあります。
施設数が少ない
自費で利用できるデイサービスはまだ限られており、地域によっては選択肢がほとんどない場合もあります。
医療ケアが受けられるとは限らない
介護保険外サービスを提供する事業所もありますが、医療ケア(点滴やインスリン注射など)は医師や看護師の配置がなければ行えません。
自費利用の流れ
- 事業所へ問い合わせ
「自費利用は可能か」「料金はいくらか」を確認します。 - 見学・契約
契約内容や利用可能なサービスを事前に確認します。 - 利用開始
送迎や食事、レクリエーションなどは介護保険利用と同様の流れです。
自費デイサービスと介護保険サービスの併用
実際には「介護保険+自費」で併用するケースが多いです。
- 平日は介護保険内で利用
- 土日は自費利用で対応
- 介護保険分を超えた回数だけ自費で追加
このように使い分けることで、費用を抑えながら柔軟に利用できます。
まとめ
デイサービスは、介護保険を使わずに 自費で通うことも可能 です。ただし、費用は介護保険利用時の数倍かかるため、家計への影響は大きくなります。
メリットは「保険の制限がない」「要介護認定がなくても利用できる」ことですが、デメリットは「費用負担の高さ」と「選択肢の少なさ」です。
利用を検討する際は、まず介護保険で利用可能かどうかを確認し、必要に応じて自費利用を組み合わせるのがおすすめです。