デイサービスでの髭剃りはどうなる?カミソリの取り扱いや注意点を解説

高齢の男性がデイサービスを利用する際、「髭剃りはしてもらえるの?」「カミソリを持って行っていいの?」と疑問を持つご家族も多いでしょう。
身だしなみを整えることは清潔保持だけでなく、本人の尊厳や気持ちの面でも大切なケアです。
本記事では、デイサービスでの髭剃り対応の実態や、カミソリ持参の可否、介護保険制度上の考え方、利用時の注意点について詳しく解説します。
デイサービスでの髭剃りは介護保険サービスに含まれる?
デイサービスで提供される介護サービスには、入浴や排泄介助、食事提供、機能訓練などが含まれます。しかし「髭剃り」は介護保険の基本サービスには位置づけられていません。そのため、多くの事業所では以下のような対応がとられています。
- 入浴介助の延長として、電動シェーバーによる髭剃りをサポートする場合がある
- カミソリを使用する髭剃りは安全面から実施しない事業所が多い
- 事業所によっては「身だしなみケア」としてオプション料金で対応しているケースもある
つまり「介護保険の給付で必ず行われるサービス」ではなく、各事業所の方針や安全管理体制によって対応が異なります。
カミソリの使用は基本的に不可、電動シェーバーが主流
カミソリ使用が難しい理由
- 高齢者の皮膚は薄く傷つきやすいため、カミソリ負けや出血のリスクが高い
- 職員の介助中に誤ってケガをさせてしまう可能性がある
- 感染症リスク(出血時の衛生管理)を考慮すると、安全面で課題がある
電動シェーバーの推奨
多くのデイサービスでは、利用者自身または職員の補助で「電動シェーバー」を使用するよう求めています。電動タイプは皮膚を傷つけにくく、本人も安全に使いやすいのが特徴です。
家族が準備しておくとよいもの
デイサービスで髭剃りを希望する場合、以下の持ち物を準備しておくとスムーズです。
- 個人用の 電動シェーバー(充電式や電池式が便利)
- シェーバーの充電器または替え電池
- 清掃用ブラシや専用オイル(清潔を保つため)
- 必要であれば電動シェーバーに対応したシェービングフォームやアフターローション
事業所によっては「必ず名前を書いて持参してください」といったルールがあるため、利用前に確認しましょう。
デイサービスで髭剃りを依頼するときの注意点
事業所に事前確認をする
「髭剃り対応が可能か」「費用がかかるか」「職員がどこまで介助できるか」は事業所によって異なります。契約や利用開始前の面談で確認しておくことが大切です。
自己処理できる方はセルフケアを尊重
本人が自分で電動シェーバーを扱える場合は、セルフケアを尊重しつつ安全確認だけ職員が行うという形もあります。自立支援の観点からも、本人の能力を活かすことが重要です。
安全管理を徹底
皮膚トラブルや出血が起きた場合の対応フローを確認しておくと安心です。特に抗凝固薬を服用している方は出血が止まりにくいため注意が必要です。
まとめ
デイサービスでの髭剃りは介護保険の基本サービスには含まれず、事業所ごとに対応が異なります。
一般的に カミソリは安全面から使用不可 とされ、電動シェーバーを持参して利用するのが主流です。
利用者本人の清潔保持や尊厳を守るためにも、事前に事業所へ確認し、必要な物品を用意しておくことが大切です。
髭剃りは小さな身だしなみケアですが、高齢者の生活の質を高める重要な要素になります。